

2009年9月28日(月)〜30日(水)、神奈川県箱根町において「第2回HOPEミーティング」(組織委員長 野依良治博士)を開催しました。世界からノーベル賞受賞科学者7名を講師に迎え、アジア太平洋の14の国・地域より、化学分野の博士後期課程を中心とする若手科学者・大学院生100名が集結し、活発な交流がありました。
会議初日、野依良治博士(2001年化学賞)は、『Chemistry: The Key to Our Future』と題した基調講演のなかで、科学に憧れを抱いた幼い頃の出来事を紹介し、志をもつことの大切さを強調しました。また、ノーベル賞の受賞理由となったキラル触媒による不斉水素化反応の研究を軸に、化学研究の未来、科学と芸術のかかわり、21世紀の科学者への期待などについても語りました。
本会議には、ピーター・アグレ博士(2003年化学賞)、江崎玲於奈博士(1973年物理学賞)、小林誠博士(2008年物理学賞)、李遠哲(ユアン・T・リー)博士(1986年化学賞)、田中耕一氏(2002年化学賞)、利根川進博士(1987年医学・生理学賞)といったノーベル賞受賞者に加え、スウェーデン王立科学アカデミー会長のスヴァンテ・リンドクヴィスト博士も参加し、講演のほか、若い研究者たちとともに少人数のグループに分かれて活発なディスカッションを行いました。ディスカッションでは参加者からは、研究内容に関する専門的な質問のほか、どのようにすれば独創性のある研究テーマを見つけることができるのか、研究者としてどのようなキャリアを歩むべきか、といった質問がありました。また、それぞれの国での若手研究者育成の課題を語り合うなど、熱気あふれる議論が繰り広げられました。
今回のプログラムには、“Art in Science”に込められた野依委員長他組織委員の強い思いから、ピアノコンサートや伝統芸能の鑑賞、世界的建築家の安藤忠雄氏によるビデオ講演、元国立西洋美術館長の高階秀爾氏による日本美術と西洋美術に関する講演なども盛り込まれ、科学における感性の大切さを若い研究者に伝えるものとなりました。
その他に、ポスターセッションでは、参加者は自身の研究についてのポスターをもとに講演者、他の参加者へ熱心に説明し、活発な議論を行いました。また最終日には、100名の参加者はさまざまな国や地域、専門分野からなる12のグループに分かれて、プレゼンテーションを行いました。参加者は事前準備として、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)やメーリングリストを使用してグループ毎にプレゼンテーションのテーマ等について議論を行っていましたが、会期中も限られた時間の中で夜遅くまで熱心に議論や準備、練習を行っていました。
このような共同作業は、参加者たちにとって、多様な専門分野と背景を持つチームをマネジメントするという経験を得るよい機会となりました。プレゼンテーションでは、参加者たちは将来の科学の課題や環境問題などの人類の課題にどのように取り組むかといったテーマについて発表を行い、他の参加者や講演者、組織委員たちと活発に議論を行いました。その後の閉会式では、ベストポスター賞、ベストグループプレゼンテーション賞が発表され、賞状と記念品が贈呈されました。







